メモ「上に向かって普通ではないもの」
注目されるものは、注目されるという性質上なんらかの特殊性を帯びているはず。なぜなら、もっとも普通とか、もっとも平凡なもの、日常的に行われているものなどは、重要性の如何を問わず注目されにくいからである。これを一般的な見方とするならば、視界に入りにくく盲点となりやすいものは、もっとも日常的であり平凡なものであり、もっとも常識的なものになるであろう。このようなものは空気のように私たちを取り巻いているので、その存在に気がつかない。空気がなければ生きられないように、無くなってからはじめてそのありがたさに気づく。翻って卓越しているもの非凡なもの特別に美しいものは、言葉を換えると普通ではないものであるから、率直に言ってしまえば異常なものである。特別に優れているものは、普通とは言い難いので(非凡は普通ですか?)異常と言えるが、上に向かっての異常であるからあまりそのような表現はされない。例えば犯罪や逸脱行為は、下に向かっての異常と言えるが、上に向かっての異常というのもある。だが良いほうに卓越しているものを逸脱しているとは言わない。それどころか賞賛の対象とされる。非凡とは上に向かっての逸脱に他ならないのにも拘わらず。
まとめると三つがある。すなわち、上に向かっての異常(普通ではないもの)と下に向かっての異常(普通ではないもの)とそのあいだに挟まれた空気のように日常的にありふれたものとの三つである。
ところで、これら三つの価値は同等と思うが、どうでしょう?
さらに加えると、この三者には親和性があると言いたい。あなたは同意されますか?どうでしょうか?
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