ぼーとした「閃き」

「ぼー」としていたら、頭に突き刺さったものがあった。知恵についての閃き。別に知恵について思いを巡らせていたわけではない。ただ、「ぼー」としていた。知恵とはありきたりなものだ。すなわち「プライドを捨てる」である。ありきたりであるが、みずからの力で再発見できたことに意味がある。知識ではわかっていても、それを自力で導きださない場合が多いから。知るのと身につくのとではまったく異なる。プライドを捨てることが、どうして知恵になるのかというと、新しい世界について偏見がなくなるからである。他(新しいもの)を受け入れる際にプライドが邪魔をする。偏見を形作るものこそプライドという名で呼ばれるものである。学ぶあるいは進歩という観点からみるならば、プライドを捨てるほうが断然賢い。これまで培った価値観を捨てることこそ知恵であると自らの微々たる能力によって見つけることができた。スティーブ・ジョブズの言葉が、やっと理解できたことになる。彼は「バカになれ!」と言ったのだった。バカになることで眼の前の壁がなくなる。壁は新しい知識や概念を習得するときの障壁になっている。学びを阻害する厄介なものが、プライドの正体なのだ。賢くなるために馬鹿になる必要があるとは、矛盾したようだが、ほんとうである。

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