(×←)〜(×→)

例えば「神がSだ」という文章があったとする。
これを「×←S」という記号に変換したい。
「神はSだ」というとき、主語について何も知らないので(知っている人はいますか?)、主語(神)は空白になるが、これでは何も表せない。そこで、便宜上「神=×」とおく。「×←」の矢印の方向が違うのではないかと思われるかもしれない。「神が」の「が」は「→」と右に向かう方向性をもつものと言いたい誘惑に駆られる。ところで「神がSだ」と言っているのは誰なのか。その誰によって、述語のSのほうが強調されている。単に「Sだ」と言いたい人が、それに付け加えるように「神が」という。つまり「Sが神だ」と逆文(S→神=×)になる。とすれば、「知らないもの=×」が主語になるのが自然である。
これはさらに一般化できる。「神」が主語である必要はない。「知らないもの=×」を主語とする語りは驚くほど多い。「知らないもの」が述語(S)を導くことはできない。「×→S」よりも「「×←S」と表すほうがいいだろう。(場合によっては「×→S」が分かりやすい)。Sから遡って×となる(×←S)。主語が不在である場合の表現の仕方に慣れることは大事だと思う。「である」だけでは文章にならないし、何を語っているのか不明になってしまう。控えめに、ほんの付け足し程度に、曖昧な主語を挿入するが、ただの体裁を保つにだけに過ぎない。「×←S」の表現に慣れたら「×→S」でもいい。同じことだ。はじめは、Sから遡及して×すなわち「×←S」のほうが納得しやすい。そのあとに更に厳密な表現である「×→S」へ移行すればいい。少々混乱するのは承知の上で、アイデアを示してみました。完成品ではありません。一緒に考えましょう!
×はエックスではなく×(バツ)としています。


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