1000000分の1の知恵

納得できることと納得できないことを区別しない。いつでも納得できない世界に入りやすいようにしておく。区別してしまうと身構えてしまい、自由に入り込めない。両者に垣根を設けない。一応納得を試みるが、無理に納得しようとも思わない。納得に至らなくても、それはそれとしてとっておき、無視したり切り捨てたりしない。たとえ納得できないものであっても、それは可能性であることには変わりない。納得できないことを納得できないからという理由によって除外したり排除するのは勿体ない。また、納得できないことを、仮に納得できたものとして論を進めることもできる。論理に空白ができることになるが、のちのち空白の正体が判明するという可能性も残されている。眼の前の不理解が邪魔だからといって、その場でいつまでも逡巡しているのは時間の浪費になる。納得できないもののなかに可能性を見いだすことは、新たなステージに私たちを導いてくれるはずだ。知っていることと知らないことにそれほど差異はないように思える。どうやって知ったのかを調べると、知らないことから知ったのだった。

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