間抜けな守銭奴博士
タイムマシンを発明した博士は、強欲に駆られて何を思いついたものか、突如19世紀の南フランスに飛んだ。
「ゴッホさん!ゴッホさん!あなたの絵を売って下さいな。1万フランで全部買い取りますよ!」
「何だと!これまで一枚も売れた試しがないというのに何事か?」
「いえいえ。あなたの作品は百年後には何百億円にもなっているんです」
「そんな価値があるのか。知らんかった。それを聞いて、少し安心したよ。耳を切らなくて済みそうだ」
「ところでどうです。売ってくれますか?」
「いやだね。売るもんか!」
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